住宅の完成保証制度について
質問
住宅の建設中なのですが、建設会社の弁護士より、破産申立を行う、との通知が来ました。お金は3分の2ほど支払い済みですが、工事は上棟前の段階です。工事は続行してもらえるのでしょうか(稲城市在中の方からの質問)。
回答
破産財団の状況や破産管財人の方針によって大きく変わります。
工事の続行をするかどうかの判断は破産管財人にゆだねられております。ただ、一般に破産管財人が工事を続行するケースはほとんどありません。
続行してくれる工事会社を見つけてくれれば良い方でしょう。続行工事の費用は施主の追加負担となります。
残念ながら建設会社の倒産はときどき発生します。発生後の有効な手段はないのが現状ですが、住宅であれば、事前に建設会社の倒産に備えた保険に加入するという方法があります。これが,住宅完成保証制度です。住宅完成保証制度は建設会社が加入するものですが、費用は原則として施主負担であることが一般です。
住宅に限られること、保証の上限額があるといった制約はあるものの、建設会社の倒産から身を守る方法としてはかなり有効であると思われます。ただ、実際には、ほとんどこの保険は使われておりません。住宅の建設会社の倒産はときどきありますので、このような保険に加入することも前向きに検討するのが良いかと思います。